牛肉の事。


先日、オーストラリア産アーケディアンのオーガニックビーフを食べました。

昔、食べた印象と違って、香りがいいですね。
オーストラリアの牛は麦系の餌が入るので、どうしても匂いがイマイチなのが多いのですが、これは牧草肥育で稲と豆系の草だけで育ったオーガニックビーフだそうです。

オーストラリアは農地の半分くらいがオーガニックのようで、こういったオーガニックビーフは今後も増えるでしょうね。

オーストラリアのオーガニックビーフが育てられる所は、半乾燥地帯だそうで、牧草に虫がつきにくく適度な雨で牧草も育つようです。

そう言った農薬を使っていない牧草を食べ、放牧されて、成長ホルモン剤や抗生物質投与がなく育ったオーガニックビーフは、肉の味が良く、変なやわらかさがなく、噛みしめてじわじわ味わう牛肉です。

今は、アメリカのブラックアンガス牛が人気で、あちらこちらのステーキハウスで見かけます。
アメリカの牛は、かつてBSEの影響で禁輸になり2007年に月齢20ヶ月以下が再開され、その後、2012年に月齢30ヶ月以下になり、今度、30ヶ月以上になるようです。

でも、今のところアメリカの牛は月齢20ヶ月ぐらいが、ほとんどで、はっきり言って20ヶ月と言うと若いんですね。
なので成長促進ホルモンを投与し20ヶ月でも体を大きくさせます。

でも本来、肉質は、ゆっくり成長させて組織がしっかりして、味わいが豊かになるので、こう言ったアメリカのブラックアンガスは、肉のしまりがなく、赤身の味がしない肉になってしまうんですね。

その辺は日本の、ゆっくり育てた牛にはかなわないし、オーストラリアのオーガニックビーフにも、もちろんかなわないんでしょうね。

これからの牛肉の消費は、安いものか、ハイグレードのものの、どちらかになり中間がなくなってきそうで、(これはレストランにも言えます)特にハイグレードのものは希少価値や健康面を意識したものや、オーガニック、アニマルウェルフェアの物が主力になると思います。

今やレストランは、おいしいのは当たり前で、そのおいしさの背景に、どう言った事があり、それをどう伝えるのかが出来ないと残っていけない時代です。

日本はそう言った部分は、これからなので今年は特に、そう言ったエシカルやサステイナブルな事を考え、伝える事が出来る店がふえるのかな…
な〜んて思ったりしました。


これは浜松の峯野さんが育てた牛です。
今日の話とは直接関係ないですが…


おいしそうですね…


〜partager便り〜

静岡から食のことなど、いろいろと…

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